丁寧な仕事を積み重ね、製品開発を支える人に
2021年入社
木村 真生
宮城県出身
東北大学工学部出身。ブレーキシステムの開発にあたる技術開発部に所属する唯一の女性社員。
通勤用と競技用の2台のマイカーを所有し、休日には愛知県のサーキット場でタイムトライアルを楽しんでいる。また、自動車競技会にも参加するほどの大の車好き。
入社前、どんな学生生活を過ごしましたか?
整備や走行など、車に夢中の4年間
高等学校の校外学習で車の研究所を訪れた際、エンジン部品のカッコ良さに感動し、車に興味を持つようになりました。大学に進学して免許を取得し、その半年後には1台目の車を購入して、それをきっかけに自動車競技を始めました。購入したのが古い車だったため、たびたび故障が起こり、節約のために自分で修理を行うようになったことで、車の整備技術、維持に必要なメンテナンススキルを独学で習得していきました。
また、自動車競技大会の運営を手伝うなど、大学時代はまさしく「車一色」で過ごしました。学生は社会人に比べて時間に余裕があるので、整備や走行など、車にたくさんの時間を使えたことが、今となってはこの上ない財産だと思っています。
ディクセルという会社を選んだ理由を教えてください
車のパーツメーカーでさまざまな挑戦がしたかった
車という趣味を仕事にも活かしたいと考え、車のパーツメーカーに絞って就職活動を行いました。ただ、パーツメーカーで新卒採用を行っている会社が意外に少なかったこともあり、地域性などは全く気にせず、自分のやりたいことを最優先して会社を探しました。
ディクセルに関しては、面接を受ける段階ではリクルートサイトに記載してある内容ぐらいしか知りませんでしたが、会社全体が明るい雰囲気だったこと、また、いろいろなことにチャレンジできそうな雰囲気を強く感じました。
他社からも内定はいただきましたが、若手社員でもいろいろな経験や挑戦ができそうだと感じたのはディクセルだけで、それが最大の決め手でした。
現在の仕事内容とそのやりがいは?
日々のデータ蓄積が商品開発や改善につながる
技術開発部に所属し、レースのサポートおよび製品検査を担当しています。
製品検査では、製品に関するさまざまなデータを取得します。自社製品の検査データはもちろん、各メーカーの純正部品の計測データを取得し、蓄積していきます。新しい製品開発や商品改良のためには、これらのデータが非常に重要です。そのため、日々積み重なっていくデータを見ると、新たな製品開発に貢献している実感が持て、やりがいを感じます。
試作品の検査を担当することもありますが、問題なしと判断すれば新しい製品となり世の中に出ていくため、非常に重要な検査となります。より慎重に、緊張感を持って、試作品の検査には取り組んでいます。
また、技術開発部は展示会などのイベントに参加することも多く、ユーザーの声を直接聞く機会の多い職種です。実際に製品の使用感などを聞くことができた時は、自分自身の勉強になると同時に、当社の製品が多くの車の安全走行に役立っていると実感でき、あらためて一つひとつの仕事の大切さを強く感じます。
入社後、仕事を通して学んだことは?
製品を多方面から捉えることの重要性
レース現場では、自分の主張や意見を明確に持つことが大切だということを学びました。ドライバーの方にとって、ブレーキパッドの選択は命に直結する部分もあるため、質問も多様で専門的です。しっかりと自分の意見を踏まえて、最適なアドバイスをするためには、日頃から仕事を通して、製品知識を積み重ねていく必要があります。
例えば、形状はもちろん、材料によっても製品の性質は変わります。単純に検査を行うだけではなく、検査と同時に、製品を多方面から理解しようと意識することで、製品知識もだんだんと身についてきました。毎日の地道な積み重ねが、レース現場での自信と的確なアドバイスにつながると感じています。
また、一つひとつの仕事に対して、丁寧に取り組むように心がけています。例えば、報告書を提出する際には何度も見直しを行い、間違いがないように注意しています。検査で数値を測る時も、データの重要性を意識し、正確な数値を記録するように気をつけています。
あなたの言葉でディクセルとは?
柔軟性のある会社
当社は若手の意見が取り入れられることが非常に多い環境です。やりたいと主張したことは、その多くを認めてもらえる社風があります。例えば、イベントに参加した時、それまで作成したことがなかった「スカラシップ制度の説明パネル」を提案し、意見が採用されたこともあります。
また、幹部会議で話題に上がった議題を、若手を交えた会議であらためて議論することもあり、若手や新入社員であっても、意見を述べる機会は多々あります。若い社員の新しい発想を積極的に取り入れていく柔軟さは、当社の一番の特長だと思います。
また、Web上から申請するだけで簡単に有給休暇を取ることができる点も、社員のことを第一に考える当社の姿勢が現れていると思います。仕事とプライベートのバランスを取りやすいことも、柔軟性の一つではないかと感じています。
今後の目標などはありますか?
データから正しい製品評価を導く
日々、検査で得られたデータから、正しい製品評価ができるようになりたいと思っています。そのためには、もっと経験と知識が必要だと感じています。一朝一夕で身につくものではないので、日々の積み重ねが本当に大切だという意識で仕事に取り組んでいます。特に材料に関する知識はまだまだ足りないので、今後も積極的に勉強していきたい分野です。
また、昨年から後輩ができたので、技術開発部の先輩から教えられたことを、後輩に継承していくことも私の役割だと思っています。普段の仕事の中でも、どうやって伝えると相手が分かりやすいのか?ということを意識するようになりました。例えば、専門用語を使いすぎて相手に伝わらないこともあったので、できるだけ簡単な言葉で、噛み砕いて伝えるように努力しています。伝え方を工夫することは、自分自身の勉強、成長にもつながりますし、お客様への製品説明などの場面でも必ず活きてくると思います。
プライベート・趣味などについて教えてください
モータースポーツ競技「ジムカーナ」に夢中
ジムカーナというのは、舗装路面に設定されたコースを、競技車両が1台ずつ走行するタイムトライアル競技です。休みの日には、近畿や中部のサーキットまで長い時は片道2時間半かけて通っています。あと2〜3秒、タイムを縮めることが目標です!
今の私 ~入社から3年経って~
後輩への技術指導とレースへの参加で、責任感がより強まった
ブレーキの仕組みなど、技術的な部分に関しての新人教育を担当するようになりました。専門知識がない人にも分かりやすく説明するために、できるだけ「言葉」を噛み砕くなど、自分なりに工夫して教育担当に取り組んでいます。相手の聞いている表情から理解できているのか、できていないのかを判断できるようになってきたので、伝わりづらかった説明には改善を加えるなど、試行錯誤を繰り返しています。
製品データの計測については、数値を計測するだけでなく、足りない数値があればその改善方法を考えるなど、一つひとつの仕事をより深く捉えることができるようになりました。
また、今年初めて自分が責任者となってレースに参加したことで、今までに感じたことのない緊張感と責任感を味わいましたが、サポートしている車両が優勝し、自信につながりました。まだまだ知識不足な面は否めませんが、レースの流れがやっと分かるようになり、自分のやるべきことがしっかりと理解できてきたことが一番の成長だと思います。今後は、レース会場でもディクセルの商品の良さをアピールし、サポート台数の増加に少しでも貢献していければと思っています。
SCHEDULE
9:30
出社
車通勤しています。車は通勤用と競技用の2台を所有しています。
10:00
問い合わせ対応
メールの確認、返信など、さまざまな問い合わせに対して対応します。
12:00
昼休憩
12:00〜13:00または13:00〜14:00が昼休み。部署内で交代しながら休憩をとります。
13:00
製品評価試験
ディクセルの製品や各メーカの純正部品などについて、検査データ・計測データを取っていきます。このデータが新たな製品や改良につながるため、正確に、慎重に!
15:00
データまとめ・報告書作成
その日に計測したデータの結果をとりまとめ、報告書を作成します。正しく、丁寧で分かりやすい報告書を提出できるように努力しています。
16:00
デモカー作業
デモカーの整備・メンテナンスなどを行います。(月に1~2回の頻度で行っています)
18:30
退社
自宅まで、車で帰宅。
自分の特長を活かし、会社に貢献を
技術開発部 次長
蒲池 將史
車業界の技術開発分野は、いわゆる男性社会です。当社でも技術開発部に女性を採用するのは初めてのケースで、そういった意味でも非常に期待しています。
レース現場のサポートの仕事は、ドライバーの命にかかわる仕事でもあり、厳しい側面があります。また、力仕事なども多く、女性に不利な面もあります。一人では難しい部分があれば、周りに助けを求め、いろいろな人の協力を得ながら乗り切ってほしいと思っています。
運転が大好きで、競技会にも参加するほどですので、その経験は必ず仕事にも活きてくると思います。入社当初は受け身の姿勢も見られましたが、今では自分で計画を立てて、自主的に仕事を進めることができるようになってきていて、成長を感じます。当社は設備投資も積極的に行っていますので、さまざまな機械操作を覚えて、後輩も巻き込みながら、技術開発部の若手チームをまとめ、引っ張るような存在になってほしいと思います。